平成11年度  文化学部「北方文化フォーラム」のご案内
第5回 平成11年6月8日(火)



作家:宮内 勝典 氏

ニューヨークと砂漠と密林

『僕は始祖鳥になりたい』を書くまで


『ぼくは始祖鳥になりたい』という小説を書くために妻子を連れてニューヨークに移り住み、九年暮らしました。その間、NASAを初め、現代科学の最先端を訪ね歩く一方で、先住民、アメリカ・インディアンと親しくなりました。かれらの独立運動にかかわるうちに、密林で独立を求めて戦っているニカラグア先住民を支援するために、カリブ海を密航することになりました。ニューヨークという都市、砂漠や密林の先住民、その二つの世界で見たこと、考えたことを語りたいと思います。



そうだろう、だからこそおまえは、惑星のネイティブの夢が湧きだしてくる水源のようなところに辿りつこうと密航してきたはずじゃないか。(『ぼくは始祖鳥になりたい』下巻p.136)


宮内勝典(みやうち かつすけ)
1944年ハルビン生まれ。
1979年『南風』で文藝賞を受賞
1981年『金色の象』で野間文芸新人賞を受賞

宮内勝典の主な著書
日本社会がオウムを生んだ   河出書房新社 1,800円 1999年
ぼくは始祖鳥になりたい 上・下 集英社 各1,800円 1998年
ぼくらの知慧の果てるまで   筑摩書房 1,748円 1995年
グリニッジの光りを 離れて  河出書房新社 1,748円 1995年
バリ島の日々   集英社 1,845円 1995年
鷲の羽を贈る  三五館 1,456円 1995年
人は風に生まれる  三五館 1,456円 1995年
火の降る日  河出書房新社  563円 1993年
戦士のエロス   集英社  1,748円  1992年
この惑星こそが楽園なのだ  講談社 1,262円 1991年
南風   河出書房新社 447円  1990年
地球を抱きしめたい  新潮社 621円 1990年
宇宙的ナンセンスの時代   新潮社  583円 1988年
金色の象  河出書房新社 388円 1988年
ニカラグア密航計画  ニュ−トンプレス 1,495円  1986年


主催 札幌大学文化学部
時間 16:20〜17:50
場所 札幌大学(3号館3001教室)
   札幌市豊平区西岡3条7丁目3番1号
   (電話011−852−1181)